耳つぼダイエット その方法・効果について

ダイエット

世間では、様々なダイエット法がブームになっては消え、また新たなダイエット法がブームになるというループが繰り返されています。

そんな中、めちゃくちゃブームになるわけではないけど、長い間人々の興味を引くダイエット法もあります。今回取り上げる『耳つぼダイエット』はどちらかというと後者の方に当たるのではないでしょうか。

ここでは『耳つぼダイエット』について、その方法を簡単に説明するとともに、その効果について個人的見解を述べたいと思います。

ダイエットに用いる3つの耳ツボ

耳つぼに用いられるツボ3つ

諸説ありますが、耳には左右合わせて約350個のツボがあると言われています。

ダイエットに用いるツボも、セラピストによってさまざまですが、代表的なものとしては次の3つとなります。

  • 飢点(きてん):耳の穴の前にある山型のふくらみの付け根のあたり。食欲を抑えるツボ。
  • 肺(はい):耳の穴の後ろあたり。食欲を抑え、代謝をアップさせるツボ。
  • 神門(しんもん):耳の上部で軟骨がYの字になっているところの上あたり。自律神経の調節・精神安定のツボであり、食事制限のストレスを軽減するツボ。

これら3つはダイエットで耳つぼを使う際の、いわば「基本穴」となっています。

耳つぼダイエットの施術方法

耳つぼダイエットの施術では、何らかの突起物でツボを刺激するという方法が主流となっています。

例えば、個人で行うやり方としては、つまようじの頭の部分でツボを刺激する方法がよく紹介されています。上で挙げたようなツボ周辺のうち、最も痛いと感じる反応点をつまようじの頭で刺激するという方法が、一般的です。

治療院などの施術で行うやり方としては、「マグレイン」のように、丸い小さい絆創膏に金や銀の小さい粒がついたものを用いたり、「耳つぼジュエリーを用いる方法があります。大半の場合、このどちらかの方法を用いていると言って良いでしょう。

 

耳つぼで本当に痩せる?

耳つぼを刺激すると本当に痩せるのでしょうか?

ネット上の口コミを見ると、『効果があった!』というものと『あまり効果なかった…』と両方に分かれているようです。

ここでは

  • そもそもツボを刺激するということはどういうことか
  • 耳つぼダイエットに対する私見

について述べたいと思います。

ツボを刺激するということ

突然ですが、ここで問題です。

問題1:便秘ではない人が下剤を飲みました。この人はこの後どうなるでしょうか?

(A)何も起きない (B)お腹を下す (C)便秘になる

答えは恐らく(B)。お腹を下すと思われます。

じゃあ次の問題はどうでしょうか?

問題2:便秘によく効くと言われるツボがあります。便秘ではない人に、このツボを押すとどうなるでしょう?

(A)何も起きない (B)お腹を下す (C)便秘になる

答えは恐らく(A)。何も起きないと思われます。

ツボは正常なバランスを崩したときのみ反応する

東洋医学で用いられるツボ、特に内臓に作用するツボは、その人にとって「ちょうど良い」という状態が崩れたとき、刺激を入れると反応します。

つまり、正常なバランスを崩したときに反応するという性質があります。その人にとって「ちょうど良い」バランスの状態の時は、ほとんどの場合反応しないと言えると思います。

カラダが望んでいない時は反応しない

ダイエットに耳つぼを使う場合、その人にとってちょうど良い状態を認識するのは、『こころ』よりも『カラダ』です。

「痩せたいから食欲を抑えよう」と心では思っているが、カラダが現在の食欲をちょうど良いと感じている場合。この場合は、食欲を抑えるツボを刺激しても変化が出ないことが多いと思います。それは、カラダが望んでいないから。

実際はそれほど太っていないのにダイエットをしたがる人の場合は、このようにカラダがそれを望んでいないため、耳つぼの効果があまり出ないということが多いように感じます。

耳つぼダイエットに対する私見

当院では、耳つぼダイエットを正規メニューに取り入れている訳ではありません。クライアントの依頼に応じて、時々「マグレイン」を該当するツボに貼付しているのみです。

このように、耳つぼダイエットを専門にやっている訳ではないので臨床例は限られますが、今までの経験と業界内の見聞から、耳つぼダイエットについて、私見を述べたいと思います。

食事療法・運動療法も一緒に

僕自身の考えでは、「耳つぼ」は『ダイエット』を成功させるための補助的な方法であって、メインではないと思います。生活習慣病が健康上の大きな問題となっている現在、メインになれるようであれば、もっともっと世間で幅広く取り入れられているのではないでしょうか。

耳つぼダイエットを取り入れて、ダイエットを成功させるためには、食事療法・運動療法も取り入れ、それを主流にしてやってみるという方法がやはり良いのではないかと感じています。(当院で施術する場合にも、そのようにした方が良いとお伝えしています。)

耳つぼは「はり」を使わないので、公的な資格をもっていなくても施術できるのが実情です。個人差はあるでしょうが、できれば、鍼灸師などの公的資格を持った人の方がベターだと思います。食事療法・運動療法についても同様です。できれば栄養士などしっかりとした資格・経験を持った人の指導を受けたほうが、成功率は高いと思います。

受け身でなく積極的に

痩せたいと思っている人の気持ちのあり方も大事だと思います。

日頃ダイエットのために運動などをしていて、肩こりのケアのついでに、以前から気になっていた耳つぼの施術を受けたAさん

特に何もしていないが、痩せればラッキーと思い、肩こりのケアのついでに、耳つぼの施術を受けたBさん

どちらがより良い結果につながりやすいかは、みなさんも容易に想像できると思います。

これはダイエットの施術に関わらず、何事に関しても言えることですが、積極的な気持ち・姿勢で物事を行うことがやはり良い結果につながると思います。

まとめ

ここまで、耳つぼダイエットについて、その方法を解説するとともに、その効果について考えてきました。

ここまで読んだ感想はどうでしたか?

ここで述べたことはあくまで個人的な意見です。耳つぼダイエットの施術を専門に行っていて、毎日ノウハウを蓄積されている方の場合は、違うご意見をお持ちかもしれません。一鍼灸師の意見として参考にしていただけたら、という想いで書いてみました。

「ツボを刺激するということ」で述べたように、耳つぼを刺激すること自体に、少なくとも害はまずないと言って良いと思います。

ですので、食事や運動など他のダイエット方法にも取り組んでいて、耳つぼにも興味をもたれているかたは、そこに加える選択肢の一つとして、耳つぼダイエットを検討してみるのも良いのではないでしょうか。